【コンプレッサーは10秒でできる!】みんなよくわかってない「スレッショルド」の本当に正しい理解とは
MIXをする上で絶対に必要なのが、「コンプレッサー」というエフェクタだ。
勉強したことがある人は、「これややこしいんだよなー」と思うだろう。
「アタックとリリース?」
「スレッショルドとレシオ?」
「どれぐらいリダクションすればいいの?」
「ニーって何??」
僕も、よくわからなかったし、
わからないまま何年も使っていた。
ただ、一つだけ確実なのは、
こうした基本がよくわからないと、
この先もよくわからないままだということだ。
使い方
だから、ここではまず、コンプレッサーの使い方をスーパーわかりやすく説明した。
5分もない、すごく短い動画だ。
嬉しいことに、何人もの人が
「今までで一番わかりやすかった!」と
わざわざメッセージをくれた。
この基本がわかっていれば、
「粒がそろう」のも
「音が太くなる」のも
「音圧が上がる」のも、
全ては同じ1つのことだと理解できる。
「すでに知っているよ」という人でも、
コンプレッサーの設定が
確実に早くなると思う。
鍵はスレッショルド
このように、コンプレッサーで必要なのは
- スレッショルド(THRESHOLD)
- ゲイン(GAIN)
の2つだけになる。
あとは、
- スレッショルドを下げて
- ゲインで補う
という、たったこれだけなのだ。
つまり、僕たちを悩ませてきた
「アタック」だの
「リリース」だの
「レシオ」だのは、
どちらかというと枝葉の部分であり、
基本の使い方とは関係がない。
だから、僕たちが考えるのは
「スレッショルド」と
「ゲイン」だけでいいのだ。
そもそも、「スレッショルドとゲイン」しかないコンプレッサーを目にしたことがないだろうか?こういうやつだ。
つまり、基本的にはこの2つだけでコンプレッサーは成り立っているのであり、この2つをいじるだけで設定は10秒ほどで終わる。
「こんなザックリで、本当にちゃんとした音が出せるの?」
と思うかもしれないが、もちろん出せる。
実際に、この見本曲では
全てのコンプレッサーを
この方法で設定した。
「スレッショルドとゲイン」しかない、
単純なコンプレッサーだ
(アタックは3種類から選べるが、ほぼ選んでない)。
40秒ほどなので、自分の耳で確かめてほしい。
コンプで音が太くなる?
次に、コンプレッサーでよく言われる「音が太くなる」という謎に迫ろう。
僕たちは、コンプレッサーについて
「音が太くなる」だの
「迫力が出る」だの
「粒が揃う」だの
「音圧が出る」だのと、
違うことばっかりを教えられてきた。
その度に、
「どれやねん!」
「何で違うことになるねん!」
「どうやって使い分けるねん!!」
と、悩まされてきた。
しかし、基本がわかっていれば、これらは全て同じことだったということがわかる。
これも、動画でズバッと説明した。
こっちはもっと短い。2分だ。
正しい理解
このように、コンプレッサーとは
「大きな音だけ、小さくする」
ものだ。これが、色々な形になって現れる。
■ 大きな音だけ小さくする
= 強弱の差が少なくなる
→「 粒がそろう」
■ 大きな音だけ小さくする
= 小さな音が大きくなる
→ 「迫力が出る」
「音が太くなる」
「音圧が上がる」
という風に、全ては同じことなのだ。
このように、MIXとは一見難しそうに見えるが、実はこうした単純なものの集まりだ。その1つ1つがわかれば、難しくもなんともない。
逆に、こうした1つ1つの基本がわからないと、いつまでたってもMIXは難しいままだ。
MIXをしている人は、大半が必死に勉強しているし、信じられないほど高価な機材を買っている人もたくさんいる。だけど、現状は誰もが「MIXがわからない」と苦しんでいる。
つまり、
「勉強しているのに、わからない」
のだ。
これは、おかしいと思う。
だって、世界中で誰もできないのなら、
わかる。
だけど、たった数時間で綺麗にMIXする人は
世の中にいっぱいいる。
だから、本来はそんなに
難しいものではないはずだ。
MIXは、簡単な「基本」の組み合わせだ。
その「基本」の1つ1つを知ることが、
MIXができるようになる最短距離だと
確信している。
なぜなら、僕自身がそうだったからだ。
(僕がMIXできるようになった経緯はMIXで600万円と8年を失った僕が伝えたい「9割の人がハマるドツボのパターン」とは?に書いている)
コンプレッサーの基本を通して、
そのことを伝えられたら嬉しい。
追伸:
僕のオススメの教材については、この記事にまとめています。
僕は、基本的にインサート1つだけでMIXをしています。それも、DAW付属の「オマケみたいなチャンネルストリップ」だけです。
MIXにかかる時間は最短4時間くらい、
オーディオIFは使わないこともあるし、
最悪iPhoneのイヤホンだけで
MIXすることすらあります。
実際のMIX画面を見てもらえば、様子がわかると思います↓
(1分もありません)
「ほんまかいな」ですよね。
ほんまかいなでしょうが、まずは
こういう世界もあるということを
知っておいて欲しいのです。
(詳しい説明は、このページに書いています)
「いや、お前には才能があったんだろ?」
とも言われます。しかし、
僕は「これは誰でもできる」と確信しています。
(実際に、僕が教えた人もできるようになりました。さっきのページに、教えた人たちの音源も載せています)
むしろ、僕は才能があったわけでも
初めからうまくいったわけでもなく、
MIXに関しては
誰よりも苦しんで、誰よりも失敗した
自信があります。
作曲に憧れた15歳、
就職してしまった20代、
音楽で生きる決意をして
仕事を辞めた28歳。
そこからは、正直地獄でした。僕は、MIXができなかったせいで、その後8年間を棒に振りました。
自分の音が安っぽい。
でも、いくら勉強してもわからない。
なんとかしたくて、機材に合計600万円もつぎ込みました。しかし、それでもMIXはできるようにはなりませんでした。
仕事もなく、お金もなく、
毎日家にこもって作業をし、
不安でおかしくなりそうでした。
思い出すだけでもしんどいです。
でも、そんな僕でも、
今では驚異的な速度で
MIXができるようになりました。
そして、とうとう15歳の時の夢が
現実になりました。
好きな音楽が仕事になる。
毎日、ストレスも不安もない。
自分のやりたいようにやれば、
みんなが喜んでくれる。
こんなにワクワクする人生はありません。
なぜ、MIXができるようになったのか?
それは、
高価なプラグインを買ったからでもなく、
闇雲に努力したからでもなく、
単純に
「効率の良いやり方を知ったから」
でした。
一体どういうことか?
詳しくは、僕が「知識だけで」自由にMIXができるようになるまでの過程を、下の記事で公開しています。
(MIXに関する無料メルマガもこちら↓)
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